脂質異常症治療への決断

以前も書いたように、私はLDLコレステロール値が高い、いわゆる脂質異常症です。
しかし、どうしても内服による治療には抵抗がありました。
今回は、治療に向けて「腹をくくった」話です。

これまでの経緯

脳梗塞の後遺症である神経性の痛み(視床痛)を緩和するため、私は日常的に薬を服用しています。
この薬には副作用のリスクもあるため、定期的に血液検査を受けています。
血液検査では、同時にいくつかの項目もチェックされます。
その中に血中コレステロールの値も含まれています。
以前から、LDLコレステロール値(いわゆる悪玉)が高いと指摘されていました。
脂質異常症です。
内服による治療も受けてきましたが、値が改善すると油断して内服を中断してしまうことがありました。

医師の変更と厳しい指摘

少し前に、脳神経内科の担当医が変更になりました。
新しい先生は、脂質異常症に対して非常に厳しい姿勢の方でした。
「治療を行わないと、脳梗塞が再発するリスクが高くなる」と強く指摘されました。
そこで、生活習慣病専門のクリニックを受診することにしました。

スタチン系製剤への抵抗

LDLを下げる薬として、スタチン系製剤は非常に有名です。
私もかつて服用したことがあり、LDL値は70台にまで改善しました。
ただ、この薬には副作用の話も多く、週刊誌やネット上では「医師が自分では飲まない薬」と紹介されることもあります。
実際には、私自身はスタチンによる副作用を経験していません。
それでも、副作用への不安から、スタチンを常用することには抵抗がありました。
さらに、YouTubeなどでは「LDLが高い方が長生きする」「コレステロールは悪者ではない」といったような動画が多数見られます。
そうした情報が視聴数稼ぎを目的としているのは理解しているつもりですが、つい見入ってしまいます。
そこには、自分に都合のよい情報を探してしまう自分がいます。

生活習慣改善の努力と限界

私の体格は、身長168cm・体重55kgと、どちらかといえば「やせ型」です。
脂質異常症を指摘されてからは、揚げ物を控え、サバやイワシなどの青魚を意識して摂るようにしました。
有酸素運動もかなり頑張って続けてきました。
しかし、LDLの値はいっこうに改善しませんでした。
医師からは、これは体質、つまり遺伝的な要因によるものであると説明されました。
とはいえ、私の記憶の中では、親兄弟に脂質異常症で治療を受けていた者はいません。
どこか釈然としない思いもあります。

専門クリニック受診の理由

生活習慣病専門クリニックを訪れた理由は二つあります。
一つ目は、本当に治療が必要なのか、専門医の意見を聞いて判断したかったからです。
クリニックでは、性別・年齢・体型・HDLとの比率などから、治療の必要性を総合的に評価されました。
その結果、「改善の必要あり」と明確に伝えられました。
もう一つの理由は、頸動脈の超音波検査を受けたかったからです。
この検査によって、現在の血管の状態を可視化できます。
超音波による検査なので、身体への負担もほとんどありません。

検査結果が示した現実

検査の結果、右側の頸動脈には異常が見られませんでしたが、左側にはプラーク(動脈壁の肥厚)が確認されました。
医師からは、「プラークは簡単にはなくならない。これ以上悪化させないことが重要」と説明を受けました。
しかも、私が脳梗塞を起こしたのも左側の延髄でした。
直接の原因は左側頸椎の動脈解離でしたが、「左側の血管に異常がある」と聞くと不安が募ります。
この説明を受けて、私は考えを変えざるを得ない状況と認識しました。
「薬を避けてきたが、もう選択肢は残されていない」、そう思い決断することにしました。

頸動脈の超音波検査の写真で血管にプラークが確認できる
頸動脈の超音波検査の写真。本来なら丸いはずの血管の下側にプラークが確認できる。

現実的な治療方針

「スタチンをできる限り避けたい」という私の希望は、生活習慣病専門クリニックでも伝えました。
その結果、スタチン系製剤を3日に1回、エゼチミブを毎日服用するという併用療法で開始しました。
スタチンの連日服用を避けつつ、LDL値を抑える効果を維持するという、現実的な治療方針です。

⇒⇒ エゼチミブ

そして現在

幸い、体調に大きな変化はなく、副作用も感じていません。
また、LDLの値も100を下回り、改善の兆しが見えてきました。
何か副作用等が出なければ、このまま治療を続けようと思っています。
自分の体と丁寧に向き合い、必要なケアを怠らずに過ごしていかなければならない年齢なのだと、つくづく感じています。

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6件のコメントがあります

  1. 匿名 さん

    のすけパパさん、ご無沙汰しています。

    1. のすけパパ

      ご無沙汰しておりました。
      ここのところ「がんばって更新頻度を上げようかな」って思いになってます。

  2. レオン さん

    のすけパパさん、ご無沙汰しています。
    私は、2019年と2023年に延髄梗塞を発症しています。2回目の脳梗塞の後に、心臓の冠動脈に50%程度の狭窄が見つかり、スタチンの服用を始めました。現在は、LDL-C=160→67まで下がっています。またHDL-C=42→56まで上がっています。一回目の脳梗塞の後に医師がスタチンを勧めてくれていたら、二回目の脳梗塞は無かったかもしれません。

    1. のすけパパ

      レオンさん、ご無沙汰しております。
      そういったお話を聞くと、考えてしまいます。
      スタチン系製剤の効果は私も良くわかってはいるのですが。
      元来の薬嫌いなのもあるのですが……

  3. ごんすけ さん

    初めてコメントさせていただきます。
    ワレンベルグ症候群に限らず、すべての病気は食事の内容や食べ方などが原因だと思っている派です
    のすけパパさんは病気の発症前何を食べることが多かったですか?

    小麦粉、食物油脂、乳製品、甘いもの
    これらを含むものが相互作用でいろいろな病気の原因になっていると言われています。
    発症後にこれらを辞めたからといって症状が改善すると言う症例を聞いた事はありませんが、悪いものは食べないほうがいいのかなと思って、今は私はそれらの食品を避け、玄米、お魚、お肉、海藻類、キノコ類を中心に、基本的に味付けは塩や醤油、味噌です。
    これが不自由かと言えば、意外とそうではなくて、それらのものが以前よりとても美味しく感じるようになりました。
    のすけパパさんはそのような食生活をしようと思った事はないですか?

    1. のすけパパ

      ごんすけさん、ブログにお越しいただきありがとうございます。
      耳が痛いです。
      おっしゃるような食生活は色々とトライしたきたのですが、三ヶ月ぐらいで元にもどっています。
      最近は甘いものの強い習慣性に気づいて、自分でも驚いています。
      もう麻薬レベルの禁断症状(想像ですが)に襲われます。

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