気温が下がる冬は、ワレンベルグ症候群の私にとって痛みや冷えがつらい季節です。
今回は、私が実践している冬の対策を具体的に紹介します。
アームウォーマーで右腕の温度を保つ
体の右半分に温痛覚障害があり、特に右腕は気温が下がると表皮に痛みを感じます。
そのため、右腕の表面温度をできるだけ下げないようにすることが、冬を乗り切るための大きな課題です。
私が採用しているのは、手首から上腕までをしっかり覆うアームウォーマーです。
冬は裏起毛のものを選び、保温性を最優先しています。
最近は様々な素材もあり、色々と試してみるのもおすすめです。
アームウォーマーの上から長袖シャツを重ねることで、二重の保温層ができ、外気を遮断してくれます。
この「層を作る」という工夫が、痛みの軽減につながっています。
室内では手首サポーターで痛み予防
冬場、室内でも油断は禁物です。
私の場合、右手の甲が特に敏感で、エアコンの風が当たるだけでも強い痛みを感じます。
以前は両手を入れる筒状の湯たんぽを使って手を温めていましたが、パソコン操作時に不便でした。
指先が出ている手袋も使ってみましたが、フィット感がいま一歩でした。
そこで、手首から指の付け根までを覆うタイプの手首サポーターに切り替えました。
サポーターなら装着したままマウス操作もでき、手の自由度を保ちながら温かさを維持できます。
汚れやすいため、私は安価な百円ショップの製品を、使い捨てにして衛生面にも配慮しています。
外出時は手袋が命綱
温痛覚障害がある部位では、冷たい物に触れると一瞬で激痛が走ります。
特に冬の金属製手すりは冷たく、素手で掴むことはできません。
私は歩行障害もあるため、外出時の階段では手すりが欠かせません。
そのため、冬場は必ず手袋を着用し、冷たい手すりの温度が手のひらに直接伝わらないようにしています。
おすすめは内側がフリースやボアになっている防寒用手袋です。
手のひら全体の温度を保ちつつ、痛みを防ぎ、安全に外出できます。
睡眠中も暖房で室温をキープ
顔面の左側も冷たい空気で痛みが出やすい部位です。
特に室温が20℃を下回ると、就寝中でも痛みで目が覚めてしまいます。
そのため、就寝中もエアコンの暖房を稼働させています。
電気代はかかりますが、痛みで何度も目が覚めるよりはずっと快適です。
加湿器で湿度も保つと、乾燥を防ぎ快適に眠れます。
水分補給は「温かさ」と「嚥下のしやすさ」を両立
私は嚥下障害があるため、普段は嚥下障害者用のゼリー状水分補給剤を使用しています。
このゼリーは冷蔵庫で冷やすのですが、真冬はおなかが冷えてしまい体の負担になります。
そこで冬場は、とろみ剤を使って温かい飲み物を作るようにしています。
温かいお茶やスープに軽くとろみをつけることで、誤嚥のリスクを減らしながら体を温められます。
冷えた体を温めるための水分補給も、冬の大切な工夫です。
まとめ
ワレンベルグ症候群は、冬になると痛みや感覚異常など、さまざまな困難をもたらします。
しかし、痛みを避けるための「温度管理」と、体を守るための「習慣化」を意識すれば、少しずつ快適な冬を取り戻せます。
アームウォーマー、手首サポーター、手袋、室温管理、温かい水分補給。
それぞれの工夫は小さなものですが、組み合わせることで確かな効果を実感できます。
寒さは完全には防げませんが、自分の体を理解し、少しずつ対策を重ねることが何よりの支えになります。
同じ症状に悩む方の参考になれば幸いです。

