味覚障害は嚥下障害とともに、ワレンベルグ症候群で発生する可能性が高い。
私はこの二つの障害をとても恐れており、生きて行くモチベーションそのものに大きく影響すると思っている。
嚥下障害はワレンベルグ症候群発症時に同時に自覚した。
味覚障害については確認する機会がなかった。
嚥下障害が発生したため、発症後の食事はすべて経管栄養となった。
そのため食物を口から摂取することがなくなり、味覚を試す機会自体がなかった。
味がするものを口に入れるのは、歯磨き粉だけである。
ワレンベルグ症候群が原因での味覚障害は、味を感じないケースから旨味が分かりにくくなるケースまで症状は様々みたいだ。
歯磨きをした場合は歯磨き粉の辛さや甘さを感じていたので、全く味を感じないわけではない。
旨味が大丈夫かどうかは、さすがに歯磨き粉では確認できない。
また旨味のような微妙な味覚に関しては、口に入れただけでは確認が難しい。
口に入れて、飲み込むことによって感じれる味もあると思う。
現在、普通に食事ができるように嚥下障害のリハビリに励んでいる。
嚥下障害が克服できても味覚障害が発生していれば、食事は楽しむことはできない。
せっかくの努力が水の泡とまでは言わないが、口から食べて、味や匂いを感じてこその食事である。
(もちろん目で楽しみ、雰囲気を楽しみ、一緒に食事するコミュニケーションの楽しみもある。)
味覚障害については、自分の中で結論が出ている状態ではなかった。
味が薄く感じる気もする。
しかし嚥下食が始まり、食物を飲み込んで味を感じる機会がきた。
飲み込みが難しいので、ゆっくりでしか食べれないが、さらに味をじっくりと確認しながら食べた。
「大丈夫、味を感じる!」
ちゃんとだしの旨味も感じる。
醤油の味、酢の味、和風の味、洋風の味、ちゃんと感じる。
味覚障害にはなっていないようだ。
残念ながら、別の障害を認識することになってしまった。
「温痛覚障害」が口の中にも発生している。
口の中(舌も)の左側半分が温度を感じない。
熱いものを口に入れても左側は熱くない。
熱いラーメンとかを食べた場合にどう感じるかは分からないが、機会が来たら試して報告する。
これで味覚障害からは免れたことは分かった。
あとは嚥下障害を克服するだけである。