発症9か月後の症状3(嚥下編)

この病気、自分的に一番つらいのは嚥下障害である。
嚥下障害は治りが最も早い症状と、期待していた。
同じ病気の方のブログを見ても、多くの方が一か月程度で健康な頃に近い状態まで回復している。
残念ながら、私はまだ嚥下障害を抱えている。


健康な方に嚥下障害を説明するのは難しい。
私の場合、専門的に言えば喉頭蓋と食道入口部の動きが悪くなることにより障害が発生している。
飲み込む動作を行うと、食塊は喉(のど)までは送られるのだが、そこから食道に中々落ちない。
喉の奥の痰(たん)が溜まる場所で、食塊が留まってしまう。
この状態で次の食物を喉に送り込むと、食物が気道に入ったり鼻腔に入ったりする。
いずれにせよ、むせて苦しい思いをする。
(気道に入ることは肺炎を起こす可能性があるため注意しなければならない。)
飲み込み動作(ゴックン)を注意深く数回続けることにより、やっと食塊が食道に送り込まれる。

水は喉で散らばってしまうため飲み込むことが難しい。
ゼリー状にしたり「とろみ」をつければ散らばりを抑えれるので、飲み込みやすくなる。
実はこの「とろみ」が美味しくない。
お茶やお味噌汁に当初は「とろみ」をつけていたのだが、不味くて嫌いになった。
逆にお茶をゼリーにした「お茶ゼリー」は美味しい。

硬いものやパサパサしたものは飲めない。
喉がイガイガしてむせてしまう。

唾液も飲むのが難しい。
泡を含んで軽い割に粘度があるため、食道に落ちにくいからである。
喋っていると唾液が喉に溜まる。
喋っているため唾液に泡が多く含まれる。
だから喋っていると飲み込めない唾液を吐き出さなければならない。
家に居る時は洗面で唾液を吐き出す。
出かける時は唾液を吐き出し溜めておく道具を持ち歩いている。

発症当初はまったく飲み込めない状態であった。
リハビリを続けることによって、発症四か月目ぐらいで少し飲み込めるようになった。
退院してからは専用の嚥下食ではあるが、三食すべて口から食べている。
しかし喉の状態は退院してからあまり変化を感じない。
たしかに「むせる」回数は減った。
だがこれは状態が改善した訳ではなく、「むせる」状況を自分で察知できるようになったからだ(これも大事なことではあるが)。

私の場合、まったく食べれない訳ではないが、食べれるものが非常に限られている。
専用の嚥下食しか食べれないに等しいため、家でしか食事ができない。
なので困ることは外食ができないことである。
外食ができないと、昼食や夕食までに帰宅する必要があるため行動時間に制限がかかる。
これは結構不便である。

「嚥下障害に効くかも」と言われて、最近漢方薬も使ってみた。
残念ながら効果があったとは言えない。
嚥下障害は最終的には外科的処置が残されている。
来月、この外科的処置に効果があるか、検査を行う予定である。
手術はできれば避けたい気持ちがあった。
今では、この苦しみから開放されるなら手術もいとわないと考え方が変わってきた。

4件のコメントがあります

  1. 匿名 さん

    ガンバレ。

    1. のすけパパ

      応援、ありがとうございます。

  2. 谷藤 進 さん

    私は、くも膜下出血の後のワレンベルグに悩んでいます。
    発症後、このブログを拝見しております。
    特に視床痛が酷く、特に最近悪化しています。
    同時に、歩行不全も悪化しており、どうすればいいのか、悩む毎日です。
    私は、56歳になりましたが、出来れば仕事を辞めたいと思うほどです。
    ただ、私は自営業なので、今は、辞めることはできません。

    1. のすけパパ

      視床痛はつらいですね。
      私も去年より今年の方が酷いです。
      なんとか日々過ごしてますが、これ以上酷くなったら我慢できなくなると思っています。
      でも我慢するしかないのでしょうけど。
      視床痛も良くなってきた方もいらっしゃるみたいで、今がピークと思いたいですね。

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