再び浜松へ(覚悟を決めて)

嚥下の改善手術の相談のため、再び浜松に訪れた。
嚥下に効くと言われている薬を飲んでみたり、磁気刺激を受けてみたりと、手術以外の方法を試してみたが効果を感じない。
手術は最終手段だと思っていたが、その最終手段に頼らざるをえない状況になってきた。

「磁気刺激治療」は以前に書いた通り、効果を感じることはなかった。
薬に関しては、医師のすすめで二種類試してみた。
ひとつは漢方薬の「半夏厚朴湯」である。
漢方薬は一般的に副作用が少ないと言われているので、使うことに抵抗を感じることなく始めてみた。
漢方薬の欠点は普通の薬と比べれば一回に飲む量が多いことで、嚥下障害の私には薬さえ飲むのも苦労する。
ヨーグルトに溶かすことで飲むことができた。
この薬も漢方独特の味があるのだが、ヨーグルトとの相性は悪くない。
漢方なので一か月は飲み続けようと頑張ってみたが、一か月後に何かの変化を自覚するには至らなかった。
もうひとつは「プレタール」である。
この薬は脳梗塞の再発防止薬としても使われる薬だが、嚥下障害にも効果があると言われている。
副作用として頭痛やめまいをがあるので服用に抵抗を感じたが、「嚥下に効くなら」と思い始めてみた。
飲み始めの頃は、私も頭痛と立ちくらみに苦しんだ。
しかし飲み続けていると体も慣れてくるようで、半月で頭痛や立ちくらみは我慢できる程度になった。
プレタールは今でも服用を続けていて、そろそろ一か月になるが嚥下に関してはこちらも変化を自覚するに至っていない。

嚥下リハビリの「バルーン法」もずっと続けている。
リハビリもダメ。
磁気刺激治療もダメ。
薬もダメ。
こうなると残された方法は、手術のみなのかと。

前回、浜松を訪れてから、ずっと悩み続けている。
やはり手術は怖い。
手術を受けても、どこまで改善するかは分からない。
術後のデメリットもある。
でも、このままでの状態では外食ができず行動範囲に制限がかかる。
仕事への復帰も大きな制限になる。
しかし手術しなくても命を失うわけではない。
葛藤が続く。
覚悟を決めなければならないのは分かるのだが。

手術を受けることを決めたつもりだから、再び浜松に訪れることにしたのだけど。
移動の新幹線の中でも考えこんでしまう。
手術以外になんとか方法はないのかと。
まだ100%の気持ちにはなれない。
たぶん、これは手術を決めても、直前まで悩み続けるのだろうけど。

医師に質問をした。
「このままの状況で嚥下が改善する可能性はありますか?」
「リハビリも続けてきた上で、今の状態と発症からの時間を考えると、これから改善していく可能性は低いでしょう」
前回も行った質問だけど、もう一度確認しておきたかった。

覚悟をして、手術の日程を決めることにした。
11月末で決定である。
医師の予定が立てこんでて、11月の前半は空きがないらしい。
術後、一か月から二か月は入院が必要である。
また正月を病院で過ごすことになるかもしれないが、それは諦めるしかない。

2件のコメントがあります

  1. Zes さん

    最初から読ませていただきました。
    かなり頑張っているのが伝わってきます。
    頑張ってください(^^)
    私も3年前の2011年9月20日にワレンベルグにかかりました。
    当時43歳、現在は46歳です。
    読んでいると当時の事を思い出します。
    温痛覚障害は3年目にしてようやく何とな〜く温度を感じるようになってきましたが、右のしびれた感覚は取れません。
    体温調節も未だ異常で寒いのに大汗かいたり…
    嚥下は当時、暇があれば自分でバルーンを毎日何度もして、食道に癖をつけるよう頑張って「食べられるようになったら焼き肉腹一杯食べるぞ!」という執念で2ヶ月程で食べられるようになりました。
    ゼリーやプリンがほんの少しも飲み込めない時は本当どうしようかと思いました。
    お医者さんからは、「食べられない場合は胃ろうしか無い」と言われ、それは絶対いやだったのでかなり頑張りました。
    運動障害は現在は走れない位です。
    バランス感覚は現在は片足でも立っていられますが、当時は少しの段差で転んだり、階段から落ちた事もありました。
    また、最初の頃は右手で字を書くとミミズ文字だったのですが、最近はちゃんと書けるようになりました。ただ、仕事がPCオンリーなので長文は手がかなり疲れますが。
    また、つい最近カメラを担いで14km歩きましたが疲れも当時みたいにすぐ疲れる事はなくなりました。
    私の場合何故かわかりませんが、頭から上の温痛覚障害は右、体も右、頭から上の斜視や筋肉の緩みは左でした。なので左の口元から気を抜くとヨダレが出ていましたが、現在はヨダレは回復しています(笑
    感覚障害は管理人様とは全く逆で火照り感ではなく冷感です。冬は氷水に右手を突っ込んでる感じです。それは未だに治りません。
    冬はレッグウォーマーと手袋を右手に付けていないとかなりつらいです。
    現在一番不自由なのは、走れないのとその冷感です。
    あ、一番の不自由は最近老眼がひどく近くの物が見えない〜wだったw(笑w
    とにかく頑張ってください、時間はかかるでしょうが、徐々に回復していきますから(*゚▽゚)ノ
    今後もブログを楽しみにしております。

    1. のすけパパ

      ブログにお寄りおただき、ありがとうございます。
      また、病気の先輩としてのアドバイスありがとうございます。
      徐々に回復していくとのこと。
      とても励みになります。
      焦らずに頑張っていきます。
      私も老眼がひどくなりました。これも病気が原因なのですね。

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