気持ちの整理(後悔その1)

前回予告したとおり脳梗塞になったことの「気持ちの整理」について、しばらく書いて行きたい。
この病気になって後悔は大きく二つある。
今回はその一つ目、生活習慣について。
私の脳梗塞の原因は動脈解離である。
動脈解離は血管の内側が裂け、三層になっている内側の壁が剥がれる病気。
首の後ろにある脳への動脈が、動脈解離によって詰まってしまい脳梗塞を引き起こしたと考えられる。
日々少しずつ血管に負担をかけて、血管が弱くしていた可能性がある。


酒が好きだ。
30代はほぼ毎日飲んだ。
深夜まで仕事をして、その後に夜食がてらに飲んで夜明け前に帰宅する。
そんな生活を送った。
夜明け前に帰宅するのは、明るくなってからだと罪悪感がどうしてもあるからだ。
40代になって、さすがに体力が落ちてきた。
深酒の回数は減ったけれど、週3~4回は飲んでいた。
飲むときは楽しい飲み方をするのがモットーだ。
普段は言いにくいことを、酒の力を借りて言ったりするのは嫌いだった。
心底、酒を飲むことを楽しみたい派だった。

「酒飲み」だったことに後悔はない。
後悔はタバコの方だ。
タバコは何回かやめようと挑戦した。
一、二か月ぐらいはやめるのだが、また始まってしまう。
あまり苦労せずに一、二か月ぐらいはやめれる。
だから「いつでもやめれる」と思って油断する。
お酒を飲んでいると、タバコの量が増える。
お酒を飲んでいる時はタバコがおいしいからだ。

自分でもちゃんと分かっていた。
お酒を飲みながらのタバコは、血管に負担をかけていることを。
血管をアルコールで拡張させて、今度はタバコで収縮させる。
それを繰り返す。
血管に負担をかけるのは明白である。

血管に負担をかけていたと言えば、もうひとつ心当たりがある。
仕事中の昼休み、食事が終わると眠くなって良く寝ていた。
寝るときの姿勢だが、椅子の背もたれを倒して、背もたれに首の後ろを掛けて寝ていた。
下手な絵だが、こんな感じである。

(足はゴミ箱とかに乗せている)

この姿勢で寝ていると、起きた時に後頭部に弱いしびれを感じていた。
背もたれで首の後ろを圧迫していて、恐らくは血液の流れが悪くなっていたのだろう。
この寝方が動脈解離に影響したか、医師に相談したことがある。
「この程度では影響なんてしない」と軽くあしらわれてしまったけど。

私は医療関係者でもないし、ましてや血管の専門家でもない。
だけど、「飲みながらのタバコ」と「椅子に寝る姿勢」は少なからず血管に負担をかけてきたように思う。
動脈解離の発症に直接影響したかは本当のことは分からない。
今ではもちろんタバコは辞めたし、嚥下障害で水系が飲めないから酒も飲んでいない。
首に負担をかけるような動作も怖くて避けている。

タバコはやめようとしていたし、やめるタイミングも何度かあった。
タバコは早くにちゃんとやめていればと思う。
椅子に寝る姿勢も、しびれで体の異変を感じた時点で避けるべきだった。
後悔しても仕方ないのが「後悔」なんだろうけど。

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