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気持ちの整理(生活の不安)

リハビリを開始した頃はほとんど足が動かなかった。
平行感覚も完全に狂っていた。
病院内を車いすで移動する状態がしばらく続いた。
一生車いすでの生活も頭をよぎった。


入院中は看護師さんやヘルパーさんが身の回りのことを手伝ってくれる。
それに病室など施設自体が、患者のことを考えて作られている。
入院中は病院から出ることは、ほとんどない。
病院外で問題なく生活が送れるかは、実際に退院してみないとわからない。

自宅に帰ってきて半年が過ぎた。
退院してからの生活で感じることは「つらいこと」と「困ること」に分けられる。

【つらいこと】

一日数回襲ってくる、激痛に近い顔面の視床痛。
温痛覚麻痺による、手足の慢性的な火照り感と、氷で冷やした後のような痛み。
嚥下障害による、食事中の強烈な「むせ」と限られる食事内容。

【困ること】

嚥下障害で外食ができない。
嚥下障害で飲み込めない唾液をはき出す必要がある。
走ることができないので、移動時間に余裕が必要。
異常感覚による、冷たい物に触れた時の「ビクッ」とした感覚。
キーボードを打つときの左手のズレ。
すごく疲れやすく、出かけたりするとグッタリとしてしまう。

こうやって書き並べてみると、「つらいこと」は病気の直接的な影響で退院したこととは関係がない。

病院に行けば自分より重症の方はいくらでも見かける。
病気の重さを、他人と比較しても意味がない。
スリ傷のように自然に治るわけではない。
リハビリとかで少しは良くなるかもしれないけど、この病気とは一生お付き合いすることとなる。
だが逆に余命が宣告されたわけでもない。
明らかに「軽い病気」とは思わないけど、命に関わるような「重い病気」でもない。
結局は重さの尺度は自分の中にあるし、自分で決めること。
「走れなくなった」と思えば重い方に尺度は動くし、「歩くことはできる」と思えば軽い方に尺度は動く。

最近になって思い始めたのだが、脳梗塞は脳細胞の一部分が壊死すること。
だから体の一部分を失ったことと同じではないかと。
外見からは見えない部分だが、体の内側のとてもだいじな部分を失ってしまったんだと。
でも「それにしては軽く済んだ」と思うようになってきた。
「大きな病気だったけど、症状は軽く済んだよな」と。
現に生活ができているし。

ひとりでトイレに行けるし、ひとりでお風呂に入れる。
自分で歩いて移動できるし、電車にも乗れる。
なかなか嚥下障害が厄介だけど、嚥下障害がなんとかなれば後は大丈夫なように思える。
温痛覚障害で、お湯につかる気持ちよさはもうない。
大好きだった温泉に行く楽しみは失った。
これぐらいのことは諦められる。

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