奇跡なのだと思うこと

私は仕事柄、インターネットを頻繁に使います。
しかし、自分の病気のことはあまり検索したくはありません。
医療従事者向けの情報は、患者自身が読むことへの配慮が欠けている場合があります。
いまさら、発症前の自分の行動を後悔したくない気持ちもあります。


例えば、異常感覚の「ほてり感」に似た痛みは、「灼熱痛」という言い方をする場合があります。
意味的には理解できますが、良い命名とは私は思えません。
「視床痛は自殺者が出るぐらい苦しい痛み」と解説しているところもあります。
これも、読んでいて気分の良いものではありません。

そんな中、自分の脳梗塞の原因である動脈解離の記事を珍しく読んでいました。
脳動脈解離は死亡率が30%と書いてあります。
(厳密には、動脈解離から血管が破裂した場合の死亡率が30%と読めます。)
いずれにせよ、死亡する可能性のあった危険な病気だとは言えます。

今まで、何度もこの病気になったことを悔やみました。
悔しくて、悲しくて、涙が出る時もあります。
今でも無意識にため息をつく時もあります。
でも、死亡率の記事を読むと、自分は、
「奇跡的に助かったんだ」
「奇跡的に生きているんだ」
と思ったりもします。

このブログにお越しいただいている皆様の中にも、私と同じ病気の方がおられると思います。
そうです。
私たちは「奇跡的に助かった組」なんです。
病気の後遺症は大変に苦しいものです。
でも、きっときっと死ぬことよりは幸せなんだと思います。
そんなことを、あらためて考えることは、あっても良いのかなと思います。
今朝も電車の中で、私に席を譲ってくれた青年がいました。
「ありがとうございます」と言って、座らせてもらいました。
そうやって、見ず知らずの方が私たちに手を差し伸べてくれます。
そんな方の厚意に応えるには、まずは生きることに前向きになることが始まりなのかと思います。

9件のコメントがあります

  1. さかどくん さん

    こんばんは。
    そうですね……。
    私は病気なんてものは、天災と同じようなものと思っています。
    色々原因とかがあるでしょうが、発症するのは割合だったりします。
    日本列島に居て、地震に遭うようなものだと思うようにしています。
    ある程度は運かなと思ったりします。
    席を譲ってもらうとありがたいですよね。
    でも、初めは悲しかったですねぇ。。
    そうか、守られる人になってしまたんだ。なんてね……。

    1. のすけパパ

      こんばんは。
      たしかに天災と同じですね。
      私も「交通事故みたいなもの」と良く言います。
      でも、助かってよかったと思います。
      席を譲ってもらうのも、始めは抵抗がありましたね。
      最近は、笑顔でハッキリとお礼を言うようにしています。

  2. 36才の男親 さん

    今年2016年1月4日に脳動脈解離からの脳出血手術、脳梗塞でワレンベルグ症候群になりました。
    嚥下障害で水分はもちろんゼリー等もまだダメで今年まだなにも食べていません。
    昨日、日中にVFを行いましたが全くダメで手術も視野にとの事を医師から伝えられ、方麻痺の為、悔しくても片目からしか流れない涙を拭きながら回復期リハビリ病院のベッドで眠れず深夜までブログを拝見していました。
    今までのリハビリの成果も出ず、モチベーションが保てなかった昨日、このブログを読んで今日もリハビリに、病に対しての克復して家族のもとへ戻る気持ちがまた湧いてきました。
    ありがとうございます。

    1. のすけパパ

      こんばんは。
      コメントいただき大変に嬉しく思います。
      嚥下障害、おつらいのは良くわかります。
      焦らずに行きましょう。
      リハビリ中、家族との時を思い出しながら私もがんばりました。
      リハビリは「諦めず、焦らず、じっくりと」です。
      家族のもとへ帰れば、必ず楽しい時間が待っています。
      心を強く持ってがんばりましょう!

  3. 北斗 さん

    のすけぱぱさん、こんばんは。
    >私たちは「奇跡的に助かった組」なんです。
    そうですね、まずはここですね。
    小生も身近に体験したのは、グループ会社で自分より若い社員の方が脳梗塞でお亡くなりになった場面に遭遇しました。
    小生も元気な時はグループで飲みに行ったりととても身近な方でしたで・・・。
    奇跡的に助かったのだから、少しでも前の状況に戻したい気持ちが強くありますが、やはり後遺症との闘いが直面しますね。
    時間はかかりますが、前進するにはリハビリしかないと感じてます。
    何のリハビリが効果があるかは、人それぞれ違いますが少しずつでも解消していけばきっと明るい兆しも見えてきます。
    横からすみません。36才の男親さんまずは退院を目指して頑張ってください。
    焦るよりも希望を持ってリハビリに耐えて良い結果が一つでも現れるように、、、陰ながら応援させてもらいます。

    1. のすけパパ

      こんばんは。
      仰るとおり、まさに闘いですが、生きていれば良いことも絶対にあります。
      現に自分も笑うことが増えてきたように思います。
      受け入れなければならないこと、諦めてはいけないこと、
      複雑に入り混じりますが、だから生きている実感もあるのかなと思っています。

  4. 36才の男親 さん

    のすけぱぱさん
    北斗さん
    コメントありがとうございます。
    普段は前向きに頑張っていても、どうしても気持ちが落ちてしまう時があって、家族や友人が埋めてくれる心の穴の埋まらない場所が有って、こちらのブログでは、その場所を少し落ち着かせることが出来ました。ホントにありがとうございます。頑張ります。

    1. のすけパパ

      こんばんは。
      元気な頃の家族と遊びに行った時に聞いた音楽がふと流れたりすると、急に涙が止まらなくなる時があります。
      でも、最近は笑うことも増えましたよ。
      がんばりましょう!

    2. 北斗 さん

      誰もが好きで発症したわけではないですよね。
      でもまずは少しでも回復させるんだ!という強い意志を持つのと、発症原因や不安で悩むのとは、回復進行とか違うと思います。
      ぜひ、少しでも回復させるんだ!という気持ちを持ち続けてください。
      小生もワレンベルグ症候群で3か月入院した身です。
      HN(36才の男親)から推測すると、男の子のお子さんがいらっしゃるのでしょうか?。
      ぜひまずは退院を目指して頑張ってください。
      病室より家族のそばに居る方がいい場面もありますし!

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