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ワレンベルグ症候群で嚥下障害が出たら③

「ワレンベルグ症候群で嚥下障害が出たら」の3回目です。
今回はリハビリについて書きます。
嚥下障害のリハビリの難しいところは、不随意筋が対象となるところだと思います。
「不随意筋」とは自分の意思によって動かせない筋肉のことです。
幼児に食事を教えるときに「は~い、ゴックンして」と言ったとしても、「軟口蓋と喉頭蓋を閉じて、食道入口部を開いて、咽頭を収縮させて…」なんて言う親はいないわけです。
ましてや、その部分の動きは見ることもできないので、「動きを想像すること」さえ難しいのです。


「リハビリテーション」の言葉の意味は大変に深く広いものですが、今回はその中の「機能回復訓練」に絞って書きます。
(リハビリテーションの意味は、「ウィキペディア」を一度ご覧いただくのが良いと思います。)

私の嚥下関係の障害は、

  1. 食道入口部が開かない
  2. 喉頭蓋が動かない
  3. 咽頭が収縮しない

です。
軟口蓋の閉まりも多少悪いような気がしますが、飲み込めない主な原因は(3)の「咽頭の収縮」だと思います。
咽頭がほとんど収縮しないため、食物を食道に押し込むことができず、それで飲み込みが困難になっています。
ワレンベルグ症候群の嚥下障害も原因はさまざまあるようなので、あくまでも私の症状による私の経験であることを認識の上、読み進めていただければと思います。

ワレンベルグ症候群による嚥下障害のリハビリと言えば、まずは「バルーン訓練」でしょうか。
バルーンカテーテルを咽頭から挿入し、食道入口部の奥でバルーンを膨らまして引き抜きます。
説明を初めて聞いた時は想像するだけで「オエッ」となりました。
カテーテルを挿入するには少しコツはあるものの、そのコツはすぐに習得できます。
私も3日程度でコツをつかみました。
この訓練の目的は、開きづらくなった食道入口部の弛緩と神経への刺激です。
私は今でもバルーン訓練を続けています。

私が使っているバルーンカテーテルは「ニプロ」のラテックス製シリコナイズドのものです。
「シリコナイズド」なので表面がシリコンコーティングしてあり、滑りが良く挿入が楽です。
太さは14Frなので、直径4.7mmです。
あまり細いとやわらかいため、挿入する時にカテーテル先端が咽頭で曲がってしまい挿入に失敗します。
15Fr前後の太さがが良いと思います。
他のメーカーのものも使ってみましたが、私はニプロが気に入っています。
同じシリコンコーティングでもニプロのものが一番滑り良いです。
使い勝手とあまり関係ないのですが、ニプロの製品は他社に比べて少し色が白っぽいです。
バルーンカテーテルは、本来は泌尿器用なのですが、他のメーカーのものはいかにも泌尿器用といった感じの色なので、私はこれが好きです。
シリンジで8~10cc程度空気を入れて訓練しています。

嚥下障害の訓練は、他にいろいろとあります。
ただ冒頭にも書きましたが対象が不随意筋のため、効果的な訓練がなかなかありません。
その中でも、私がおすすめなのは「頭部挙上訓練」です。
これは、仰向きになって寝転がり、肩を床に付けたまま頭を持ち上げる訓練です。
コツは自分の足の先やおヘソを見るように、頭を上げることです。
この訓練は、飲み込むためのノド周りの筋肉を強化するのに効果が高いのではと感じています。

訓練を続けることにより、嚥下機能が少しでも回復することを私も望んでいます。
しかしながら他の障害に比べて嚥下は、訓練の成果がなかなか出ないのも実情のようです。
ところが、動きにくくなって動かさないでいると、その周辺の正常な部分まで影響を受けます。
例えば、嚥下障害で唾液が飲み込めずしゃべりを我慢すると、とたんに舌がもつれたりします。
「機能回復」の目的で訓練を行うのはもちろんですが、「機能維持」のためにも日々訓練が必要であることを忘れてはいけないと思います。

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