味覚障害を突然に自覚した話の続きです。
カレー屋さんで外食したら、味が感じないことに気づきました。
すでに嚥下障害のある私ですから、味覚障害だけは絶対に避けたいことです。
脳梗塞を発症して嚥下障害になったとき、当時は嚥下障害を楽観的に考えていました。
きっと、しばらく訓練をすれば嚥下障害は回復すると思い込んでいました。
(勝手に思い込んだだけですが……)
それよりも味覚障害の事が気になっていました。
食べられたとしても味を感じることができなければ、「食べる」ということの楽しみがなくなってしまうと考えたのです。
発症後しばらくは経鼻栄養に頼っていました。
経鼻栄養期間中は口から食事を摂取するわけではないので、自分の味覚がどうなっているのかはわかりません。
口から食事を摂取する訓練が始まったときは、まずは自分の味覚状態を確認しました。
味が感じられた時の感動は、今でも鮮明に覚えています。
発症から5年。
嚥下については障害は残ってしまいましたが、「おいしさ」を感じながら口から食事ができることに感謝をする日々です。
そんな状況から味覚をなくすことは、私には「死ぬ」ことにも匹敵するつらさです。
正直、カレー屋さんで味覚の問題に気づいた時は、涙が出そうになりました。
でも、「おろおろ」している猶予はありません。
急いで病院に行ったのが前回までの話しです。
受付の前で待っていると、看護師から声がかかりました。
「先生が到着したので、診察室にお入りください」
状況の説明を医師に行いました。
「脳に問題が発生したなら、味覚障害以外の症状が出るはずですねぇ」
そう言いながら、簡単な検査がはじまりました。
- 医師の指を目で追いかける
- 両手でグー・パーを繰り返す
いくつかの検査を行いました。
脳梗塞発症時に何回も行った、すこし懐かしい検査です。
どれも問題がありません。
「念のためにMRIを撮りましょう。その方がご安心でしょう」
思わず「お願いします」と元気よく返事してしまいました。
実は嚥下障害者にはMRIは少しつらいのです。
私は嚥下障害から唾液を飲み込むことができません。
MRIでの脳の検査は20分ほどかかります。
この間、頭を固定して動くことができません。
唾液は飲み込むことも吐き出すこともできない状態に置かれます。
唾液のことを自分で意識すればするほど、口の中に唾液が出てきます。
MRIの20分間は我慢できるギリギリの時間なのです。
MRIの検査後、誰もいない照明の消えた薄暗い廊下で待つことになりました。
私はスマホを触って気を紛らわしながら、脳に異常がないことを願い呼ばれるのを待ちました。
再び看護師から声がかかりました。
ドキドキしながら診察室に入りました。
医師からは、
「MRIは問題がないですね」
「前回の画像と比べても変化は見られないですね」
期待した通り、いつもお世話になっている病院なので前回画像との比較が行えました。
その言葉に、胸をなでおろしました。
脳には問題がないことがハッキリしました。
でも味覚障害は間違いなく自覚できます。
では、なぜ味覚障害が発生したのでしょうか?
MRIの検査中、脳に異常がなかった場合の味覚障害の原因をずっと考えていました。
自分でも思い当たる節が出てきました……
(続く)
数年前より、ブログを読ませていただいております。
私も4年前の、51歳の時にワレンベルグ症候群になってしまい、最初は真っ直ぐ歩けない、物が食べれない、唾がのみこめない、右手が氷水に浸かって痺れている状態で、はみがきなどできない状態など、これからの将来のことを考え、布団の中で泣きました。
でも私は幸運に嚥下障害は殆んど治り、右手も温感は少しずつわかるようみなり、氷水に浸かって痺れている状態も、最初に比べれば(毎日腕用サポーターしてる)少しは良くなり、歯磨きなども普通に出来る様になり、ブログを読ませていただく度に、申し訳ありませんが、自分の場合運が良かったなと、つくずく感じています。
ぱっと見では障害のある方に見られないなど、1番は嚥下障害や味覚障害だと思いますが、ネガティヴだと免疫力も低下し、病気になりやすくなるので、毎日生きていて幸せだ、テレビを見て笑えて幸せだ、など当たり前と思っていた少しの事でも幸せだなっておもうようになりました。
ブログで頑張っている姿が伝わり、自分の励みになっています。
味覚障害治るといいですね。(亜鉛不足、亜鉛の吸収がしにくい、で味覚障害になる人もいる)
こんにちは。
ブログにお越しいただきありがとうございます。
嚥下障害が治り良かったですね。
普通に食べられることが、どれほど幸せかつくづく感じています。
他の症状も改善しているようで良かったですね。
私も感覚系の障害は今がピークで、これからは改善していくことを期待しています。
病気になって、一番大切なのは気持ちの持ち方だと私も思います。
笑うことが、なによりも健康につながるように思っています。
これからも、まだまだ楽しみや幸せが沢山あると思っていますので、お互いがんばっていきましょう。