朝から蝉の声が響き、窓から差し込む日差しは、すでに肌を刺すような強さです。
今年の夏も、容赦のない猛暑が続いています。
嚥下障害者の水分補給の工夫を書きます。
真夏の空気と、見えない危険
高齢になると、暑さや寒さを感じにくくなると聞きます。
私の場合、それに加えてワレンベルグ症候群による温痛覚障害があり、温度の感覚が鈍っています。
つまり「暑い」と気づくのが遅れてしまうのです。
だからこそ、自宅でも油断はできません。
部屋には温度計を置き、こまめに数字で確認します。
最近は、設定温度になるとスマホに通知してくれる“スマート温度計”もあるようで、こういう技術は頼もしい味方です。
喉の渇きを感じなくても
熱中症予防に欠かせないのは、やはり水分補給です。
高齢になると、体内の水分不足も感知しにくくなるといいます。
喉が渇く前に、定期的に水分を摂ることが大事です。
私は尿の量も目安にしています。
少ないと感じたら、それは体からのサイン。
素直に水分を摂るようにしています。
しかし、この「水分補給」が私には少し難しい問題です。
冷たい飲み物を前にしても
喉の手術を受けた後、食事はほとんど問題なくできるようになりましたが、液体の飲み込みだけは今も課題です。
さらさらした飲み物は誤嚥しやすく、激しくむせてしまいます。
一口で小さじ半分ほどなら飲めますが、グラスから直接飲むのは危険です。
そこで、ストローで少しずつ時間をかけて飲みます。
グラス一杯を飲み切るのに30分以上かかることもあります。
液体にとろみを付けると、一度に大さじ一杯ほどは飲めます。
それでも「ゴクゴク」と喉を鳴らして飲むことはできません。
炎天下の中で冷えたビールを一気に飲み干した、あの夏の日が懐かしくなります。
夏のお供、ゼリー状補給剤
とろみ以外で役立つのが、水分補給用のゼリーです。
嚥下障害者向けのものは水分が分離しにくく、安心して飲めます。
ただし、温度管理が肝心です。
常温になると食感が緩くなり、味もいまひとつ。
冷やしすぎて凍らせてしまうと、解凍時に水分が分離してしまいます。
一般のゼリー飲料(よくアルミパックで売られているもの)は便利ですが、分離していることが多く、私は飲めません。
外出時は保冷剤と一緒に水分補給用ゼリーを保冷バッグに入れて持ち歩きます。
夏の散歩はカバンが少し重くなりますが、命を守るためにガマンです。
新しい相棒、液体とろみ剤
最近見つけた液体タイプのとろみ剤は、冷たい飲み物にもすぐ溶けます。
外出先で使うために、使い捨てコップと攪拌スティックを一緒に持ち歩きます。
「自動販売機で冷えた飲み物を買い、コップに移してとろみをつける」
そんな小さな準備が、私にとっての「安全第一」です。
ゼリー状補給剤より軽く、持ち歩きやすいのが助かります。
⇒⇒ 液体のとろみ剤
夏の空の下で
外出時の水分補給は、私にとって変わらぬ課題です。
それでも工夫を重ねれば、夏の空の下でも安心して過ごせます。
今年も記録的な暑さが続きますが、少しの手間を惜しまず、自分らしい夏を楽しみたいと思います。


