ワレンベルグ症候群と日々の薬

子どもの頃、祖父母が毎日たくさんの薬を飲んでいる姿を見ていました。
「年寄りになると、あんなにも薬を飲まなければならないのか。大変だな」
そんなふうに思っていたことを、今でもよく覚えています。

薬と私の日常

祖父母がどうしてあんなに薬を飲む必要があるのか、当時はただ不思議に見ていました。
まさか、数十年後に自分が同じような生活を送ることになるとは、想像もしていませんでした。
現在、私が日常的に服用している薬は、いくつかの種類に分かれています。
まず、脳梗塞の後遺症である視床痛を抑えるためのタリージェという薬。
そして、体質的な脂質異常症を管理するための、アトルバスタチンとエゼチミブです。
これらは、現在の私の健康状態を維持するためには、絶対に欠かせない薬です。

⇒⇒ アトルバスタチン

副作用という、予期せぬ連鎖

しかし、薬の服用は単純な問題では終わりません。
脂質異常症の薬であるアトルバスタチンを飲み始めてから、どうも胃の調子が悪くなることに気づきました。
主治医に相談したところ、副作用の可能性が高いとのことでした。
その結果、胃の不調を抑えるために、さらに薬を追加で飲むことになりました。
処方されているのは、漢方薬の六君子湯と、胃酸の分泌を抑えるランソプラゾールです。
つまり、病気の治療のために薬を飲んだ結果、その副作用で別の不調が起こりました。
その不調を抑えるためにまた薬を飲む、という状況になっているわけです。
この、薬が薬を呼ぶような状態は、仕方のないことだと理解していますが、何とも言えない気持ちになります。

⇒⇒ ランソプラゾール

⇒⇒ 六君子湯

持病と向き合う体のサイン

胃の薬を飲まないと、常に胸のあたりにムカつきを感じるようになります。
この症状には、私の持病である「食道裂孔ヘルニア」が大きく影響しています。
これは食道と胃のつなぎ目にある筋肉が緩んでしまい、胃酸が逆流しやすくなる病気です。
アトルバスタチンの副作用で胃酸の分泌が増えました。
元々の持病が悪化している、というのが現状のようです。
また、自分の体の中から聞こえる音にも、悩まされています。
体を揺らすと胃から「チャプチャプ」という音が聞こえます。
お腹に力を入れると「ブクブク」と泡が動くような音がします。
胃の中に常に余分な水分が溜まっているような感覚で、これも胃酸過多が原因だと考えています。
特に、寝る前と朝起きた時に胸のムカつきは強くなります。
一日の始まりと終わりに不快感を覚えることが多いです。

過去の手術がもたらした、現在のリスク

問題をさらに複雑にしているのが、十年程前に受けた手術の存在です。
私は嚥下障害を改善するため、喉の奥、食道入口部の筋肉を切除する手術を受けました。
この手術によって食事の飲み込みはスムーズになりました。
しかし同時に、胃酸が逆流した際の「最後の防御機能」を失うことになりました。
健康な人なら食道入口部の筋肉が逆流物をせき止めてくれます。
しかし私にはその機能がありません。
そのため、胃酸が逆流すると何の抵抗もなく口の中まで上がってきてしまうのです。
もし睡眠中にこれが起きた場合、逆流物が気管に入って窒息する危険性もゼロではありません。


日常生活でのリスク管理

このリスクを管理するため、日常生活ではいくつかのルールを自分に課しています。
最も重要なのは、就寝時に胃の中を空っぽにしておくことです。
夕食はできるだけ早い時間に、消化の良いものを食べるようにしています。
友人との付き合いで帰宅が遅くなった日は、消化が終わるまで寝ずに待つしかありません。
ソファでうとうとしながら、数時間待つこともあります。
実際に、睡眠中に逆流で飛び起きたことも何度か経験しました。
最近では、眠っていても逆流の兆候がわかるようになりました。
その際はすぐに上半身を起こして対処しています。

睡眠環境の工夫と現実的な選択

食道入口部の筋肉切除の手術後は、リクライニングベッドを用意して上体を少し起こして寝るように指導されました。
確かに安全策としては有効です。
しかし私は元々横向きで寝るため、リクライニングベッドを起こしての横向き寝は腰が痛くなります。
安全と快適さのバランスを取るのは、非常に難しい問題です。
結局、現在は「胃を空にした上で、ベッドはフラットにして寝る」という、自己責任での選択をしています。

薬への複雑な感情と現実

激しい痛みではないものの、毎日続く胸の不快感は、精神的にも負担です。
できることなら、一切の薬を飲まずに健康でいたい。
それでも、薬を飲まざるを得ない理由もあります。
薬を飲むこと自体が、「自分の体がもう自力ではどうにもできない証明」のように感じてしまうのです。
視床痛は、QOL(生活の質)を下げるほどつらいものです。
脂質異常症は、脳梗塞の再発という大きなリスクにもつながります。
必然的に、副作用を抑えるための胃薬も飲み続けることになります。
ちなみに、胃薬のランソプラゾールもスタチン系と同じく「医者が自分では飲まない薬」として名前が挙がります。
そういった話を聞くと、やはり複雑な気持ちは拭えません。

薬と共に生きる未来への模索

もしワレンベルグ症候群を治療する薬があるのなら、大きな副作用があったとしても飲むでしょう。
治療の終わりが見えるなら、頑張ることもできると思うのです。
しかし、症状を抑えるだけの薬を一生飲み続けなければならないとしたら、気持ちの切り替えが必要です。
薬と付き合いながら生きていく。
その現実とどう折り合いをつけ、自分なりの暮らしを作っていくか。
私は、まだその答えを探している途中です。

顆粒の漢方や錠剤などのさまざまな薬の写真
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2件のコメントがあります

  1. 匿名 さん

    のすけパパさん、こんにちは。
    私は、ロスバスタチンを服用していますが、幸いなことに副作用は、ありません。「医者が飲みたくない薬」というのは、私は、気にしません。風邪を引いてなければ、風邪薬すら飲みたくないでしょう。私は、さらにEPA製剤も服用しています。こちらは、副作用があって、ニキビができています。(問題ありません)

    1. のすけパパ

      こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      薬に対する副作用への考え方は、みなさん個人のご判断なので、私はそれに干渉するつもりはありません。
      副作用が出るか出ないかは、ある種の賭けみたいなもので、0.01%の確率でも0%ではないことに留意が必要だと思います。
      匿名さんも書かれておられるように、「幸いなことに……」ですので。
      「必要だから薬を飲む」のはその通りで、「必要」という点と、「効能」と「副作用」の天秤をどう判断するのかだと思います。

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