「自分の病気の症状で、一番治したいものは?」
と聞かれれば、迷わず「嚥下」と答えます。
気の合った仲間と、おしゃべりでもしながらの食事は楽しみのひとつでした。
多少のアルコールでも入れば、「至福のひと時」と言えるぐらいです。
発症した瞬間、ペットボトルの水が飲めない状態になりました。
落ち着こうと、ペットボトルに手を伸ばしたのを良くおぼえています。
飲んだ瞬間、鼻から水が逆流しました。
その瞬間は何が起きているのか、自分でも理解できませんでした。
それまでは「嚥下障害」なんて知りませんでした。
「嚥下」という言葉も聞いたことがあるぐらいで、健康な人が普段使うような言葉ではありません。
この病気になって使うようになりました。
自分の病気のことは、発症してからネットでいろいろ調べるようになりました。
同じ病気の方の情報はとても参考になります。
ワレンベルグ症候群で「嚥下障害」は典型的な症状です。
ただ、大抵は一か月ぐらいで、かなり回復するようです。
私が知る限り、発症して半年後ぐらいに回復された方の情報をみました。
私も半年を目標にリハビリに励みました。
しかし、残念なことに半年を過ぎても改善する兆しすら現れませんでした。
症状の変化という点では、嚥下については発症から変化がないように思えます。
一年ほど前に嚥下改善の手術を受け、それによる変化はありますがそれ以外は感じません。
嚥下は意外と体調の影響を受けるようで、飲み込みやすさの波があります。
調子の悪い時は、食事自体が苦痛になります。
それでも、おなかはすくのですが……
「二年間の変化」と題して書いてきたわけですが、タイトル通り二年間生きてこられたわけです。
仕事では発症前と変わらずいろいろなことが起きます。
こんな体になったから「すこしぐらいは天が楽をさせてくれるのでは」と期待しましたが、そんなことはないみたいです。
ある意味、元気な頃と変わらない日常が流れてゆきます。
「いっぱい飲んで帰ろうか!」
部下や仲間にこんな声を掛けられないのが残念です。
それに、飲みに行けない私に気を使ってくれているのが、分かるときがつらいです。
すこし愚痴を書くと、夕方や夜に帰宅するとき、騒がしい飲み屋さんの前を通るのが、たまらなく悲しい時があります。
足早に通り過ぎたいですが、歩くのが不自由な私にはそれもできません。
でも二年間生きてきましたし、まだまだ生きて行きたいです。
笑うこともちゃんとあります。
下を向いてばかりではありません。
今日は息子が「すき焼き」を食べたいと言うので、夕食は「すき焼き」らしいです。
わたし用には、全てを小さく刻んで良く冷ましてからでないと(口の中も感覚障害のため)食べられませんが、それでも家族と一緒に食事ができるのは幸せです。
クモ膜下出血になって3年経ちました。
脳梗塞になりワレンベルグ症候群の診断を受けました。
嚥下障害と左半分の温痛覚障害があります。
水分はトロミ剤で何とか飲めるようになりました。
これからもこのブログを参考にさせていただきます。
ブログにお越しいただきありがとうございます。
どうも、私はトロミ剤が苦手で、水分はゼリーばかりに頼っています。
これからもよろしくお願いします。
のすけぱぱさんお久しぶりです。
日記は拝見させて頂いております。コメントは、ご無沙汰になります。
嚥下障害のご苦労、察しいたします。
小生も今は以前のように飲み込み等は普通になりましたが、入院時や退院時はいろんな意味で苦労しましたもので、、、。
>すこし愚痴を書くと、夕方や夜に帰宅するとき、騒がしい飲み屋さんの前を通るのが、たまらなく悲しい時があります。
発症前は、職場の方と今夜は一杯!飲みに行かれてたと思いますので、その悲しいお気持ち良くわかります。
でも・・・
>それでも家族と一緒に食事ができるのは幸せです。
のすけぱぱさん幸せな場面じゃないですか。逆にこういう場面を望んでいらっしゃる方も居る筈です。ぜひ家族でのお食事をご堪能くださいませ。
こんにちは。
そうですね。
ホントにあたたかい家族に恵まれて、幸せと思っています。
病気になると、家族の支えは大きいですね。
とは言うものの、ふと気が付くと「ズー・ズー」とすする音がするので振り返ると、
妻がキッチンで、うどんを食べてたりします。
まぁ、すべてにおいて気を使われると、こっちも疲れてしまいますから、
これも良い関係なのですが(^^)