退院後の検査(2)

前回は話が脱線して終わってしまったので、今回はその続きである。
回復期病院を退院して、退院後初の検査を急性期病院で受けた。
MRIを受診後、待合室で妻と名前が呼ばれるのを待った。
予定より1時間遅れて、やっと診察室に入った。
(相変わらず、大きな病院は予定通りにはいかない…)


脳梗塞は再発率の高い病気である。
苦しい思いをしながらリハビリを続け、なんとか自分の生活を取り戻せたとしても、再発すれば努力が水の泡である。
なにより精神的ダメージが大きく、生還できたとしてもリハビリのモチベーションが無くなってしまうケースもあると聞く。
回復期リハビリテーション病院でのリハビリ中も、再発の心配だけは頭から離れなかった。
だから退院すれば、まずは再発のリスクについて確認しなければと思っていた。

診察室に入り、MRIの結果から聞く。
脳梗塞の発症直後には脳全体の血管が細くなっていた。
RCVS(可逆性脳血管攣縮症候群)と言う、脳の血管が収縮する病気も疑われた。
脳梗塞発症直後のMRIと見比べてみる。
素人目で見ても違いが分かる。
発症直後は血管が細くぼやけて映っている。
今の状態は血管が太くハッキリ映っている。
血管の状態はずいぶんと改善していると医師に言われた。
妻も少しは安心したようである。

私の脳梗塞は動脈解離が原因である。
動脈解離が発生した血管がどれか質問してみた。
その血管は他の血管と比べて、今でも細くグニャグニャしている。
しかし、ここまで戻れば状態はかなり安定していると思って良いとも言われた。

再発の問題を考える場合、脳梗塞の原因から考えなければならない。
私は動脈解離が原因なので、一般的な脳梗塞の再発率が当てはまらない。
また動脈解離の原因はハッキリしないため、動脈解離の再発を予測することも難しい。
なかなかホッとできる状況ではないが、動脈解離の再発率は一般的には低いらしいので、他の病院にも相談するなど今後の課題としたい。

動脈解離は40代~50代に多い。
これより上の年齢になってくると、動脈解離の発症率が下がる。
この事実に関して私も不思議に思っていたのだが、医師の意見が聞けた。
医師が言うには「高齢になると血管が硬くなるので、解離が起こるような状態では破裂するなどの違う状態になってしまうのでは」とのこと。
なるほど、なっとくできる話である。
血管が高齢者ほど硬いわけではないが、若いときのように柔軟性があるわけではない年代に発症する病気なのかと。

血管の状態が安定してきているとは言え、定期的な検査と薬の服用は続けて行く必要がある。
MRIに関して、三ヵ月、半年、1年、その後は年1回ぐらいの頻度で検査を続けていくことになる。
薬と検査は一生続くことになるだろう。
仕方ない。
一生付き合ってやるさ!

2件のコメントがあります

  1. アサヒ さん

    私の動脈解離も正常な方と比べてほんとに貧弱で細くなっているのでこれって治るの?
    それともこのまま?
    と不安の一つでしたが、のすけパパさんみごと改善されているそうで気持ち安心致しました。
    いつもたくさんの情報助かります・・・

    1. のすけパパ

      いえいえ。同じ病気と闘っている方へ情報提供することが目的ですから。
      お役に立てれば嬉しいです。
      動脈解離は予防する手立てが具体的にはなさそうですので、気にしないことが一番なのかもしれません。

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