夏を感じない

8月の初旬、夏真っ盛りである。世間では。
さんさんと太陽の光が降り注ぎ、温度計は朝から30度を超える。
テレビをつければ、海水浴やプールのシーン。
でも、私は夏を感じない。


正確にいうと「夏を感じられない」。
確かに温度計を見れば気温は分かるし、強い日差しも目で見れば分かる。
しかし、体の半分は温痛覚障害なので肌で夏を感じない。
温度計を見ないと、暑いのか暑くないのかも分からない。
もう半分の体は正常なハズなのだが、正常な感覚と異常な感覚が混ざり合って頭が混乱するようだ。

温痛覚障害側の右腕は、氷水に着けた後のような痛みを感じる。
温度を感じ取れないので、皮膚の温度調整ができていないのだろう。
実際、右腕に触ると体温が低い。
エアコンの風が当って冷えると痛みが増すので、半袖が着れなくなった。
だから、この時期なのに長袖。
外に出かけるときも長袖。

余計に夏を感じられない。
暑いのは得意じゃないけど、夏は好きだった。
子供とプールや海に良く行った。
夏休みは沖縄で過ごすのが、我が家のお決まりだった。
そんな、去年までの夏が懐かしい。
今年は無理してでも沖縄に行きたかったけど、嚥下障害があって外泊ができない。


(2013年沖縄)

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