二年間の変化:温痛覚

いつもブログにお越しいただいている皆さん、あけましておめでとうございます。
私は去年とおととしの正月は入院中だったので、三年ぶりに自宅で過ごせました。
少しだけおせち料理をつまみましたが、お酒が飲めないのが残念でなりません。
二年間の症状の変化を書くと言いながら、少し間が空いてしまいました。
今回は温痛覚障害のことを書こうと思います。


発症した直後、看護師による感覚の検査を受けたことを思い出します。
保冷剤を腕や足に当てるのですが、冷たさがまったく分かりません。
何かが触れていることは分かります。
触れている感覚は発症前と変わっていません。
目をつぶると保冷剤なのか何なのか分からない状況です。

温痛覚障害は、体の右側に発生しました。
体の中心線を境に、見事に左右で感覚が分かれています。
例えば、保冷剤をおなかに当てて、右側から左側へ移動させるとおへその上を過ぎると、急に冷たさを感じます。
トイレでヒーターのない便座に座れば、左側のおしりだけ冷たさを感じます。
首から上と下でも症状の出方が異なります。
顔面は左側が痛覚だけの障害、右側が温覚だけの障害です。

これも温痛覚障害の一種だと思いますが、口の中も感覚の変化が起きました。
熱いもの、からいものに敏感(というより過敏)になりました。
今まで普通に食べていたものが、すごく熱く感じたり、すごくからく感じたりします。
大辛のカレーが好きだったのが、今ではぬるくなった甘口のカレーしか食べられません。
鉄鍋麻婆豆腐なんて絶対に無理です。

冷たさが痛みに感じるのも、この病気の共通の症状のようです。
発症直後は温度を感じないだけなので、冷たくも熱くも感じません。
発症二か月ぐらいで、冷たいもの触れると違和感を覚えるようになりました。
冷たい金属の手すりや、水に触れた瞬間、少し「ビクッ」と来ました。
その「ビクッ」とした感覚が、徐々に痛みに変わって行きます。
発症四~六か月ぐらいで、明らかな痛みとして感じるようになりました。
私は我慢できる程度の痛みですが、外で雨に当たっても針で刺すような激痛を感じる方もおられるようです。

体の右側は「火照り感」が常にあります。
夏の日焼けした後の感じに似ています。
火照っているので熱を持っている気がしますが、左手でさわってみると冬は氷のように冷たいです。
恐らく、温度が分からずに脳から「毛細血管を収縮させろ」と命令が出ているものと思います。

痛覚の障害も発症直後から認識しました。
先のとがったもので皮膚を押しても、痛みを感じないのです。
ただ皮膚の中では少しは痛みを感じるようで、注射の針が入る時は「チク」っと感じます。

温度と痛みを感じないのは、発症直後から今までほとんど変化がありません。
「冷たさが痛みに感じること」と、「火照り感」は変化があります。
発症から半年ぐらいまで大きく変化します。
私の場合はまだ変化しているようで、去年より今年の方がひどく感じます。
これ以上、ひどくなって欲しくはないのですが……

温痛覚の障害は、やけどやケガに注意が必要です。
血が出るようなケガでも気づかない場合があるので、普段から目で確認する癖が大切です。
幸いなことに、私は発症してからやけどやケガをした経験がありません。
「靴ずれ」なども気付かない場合があるそうです。

嚥下障害や視床痛のつらさに比べれば、温痛覚障害はましな方と思っています。
「お風呂の気持ちよさ」がなくなったのが悲しいですが。

4件のコメントがあります

  1. さかどくん さん

    明けましておめでとうございます。
    私の場合は半年でほぼ固定しましたね。
    口の周りの温覚障害もありますねぇ。
    ただ、他の感覚障害は弱いので幸いに思っています。
    全てが鈍くなっているみたいで、過敏になっていることは余りありません。
    怪我や火傷には注意しています。。

    1. のすけパパ

      あけましておめでとうございます。
      全体的に鈍くなったのは言えますね。
      熱いのも、ある一線を超えると(火傷するぐらい熱いと)感じが伝わるので、大怪我することはないかもしれませんが、
      気は抜けないですね。

  2. ぷやぷや さん

    はじめまして 愛読させて いただいてます。
    私はくも膜下出血から ほぼ2年がたちます。
    今まで なんにも思わず 出来ていた事のひとつひとつに ひどく落ち込んだコトもありますが そんな時には こちらのブログを読んで 元気を分けてもらってます。
    これから寒い日が続きますが 奥様ともども どうぞご自愛くださいね。

    1. のすけパパ

      はじめまして。
      私のブログにより、元気を出していただければ私も嬉しい限りです。
      寒いのは大変にきつい体ですが、ぶやぶやさんもお気をつけくださいませ。

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