親ばかな朝

今日は息子が試験の答案返却日とかなんとかで、ゆっくりと学校に行く日でした。
息子は普段は朝の7時前に家を出ます。
私が目覚める頃には、息子はもう家に居ません。
今日は息子と一緒に家を出て、駅に向かうことになりました。


息子はこの春に高校生になります。
つい先日まで、ちっちゃいちっちゃいと思っていたら、もう私と同じ身長です。
子供の成長はあっという間です。

駅に行く途中に「試験はどうだったの?」と聞くと、
「普通」とぶっきらぼうに答えます。
「クラブはどう?」と聞くと、
また「普通」と答えます。
典型的なダメダメ質問です。

息子は片耳にヘッドフォンをさしながら、面倒そうに私の質問に答えています。
まだ音楽は鳴らしていないけれども、私と別れればもう片耳にヘッドフォンをさして、すぐに音楽が聞けるように準備しています。

駅に向かう途中に、長い下りの階段があります。
歩くのが不自由な私には、ちょっとつらい階段です。
特に下りは転げ落ちる恐怖感があります。

階段にさしかかりました。
息子は私の前を歩いています。
私はつえをつきながら、片足ずつ階段をおります。
その私にペースに合わせながら、息子は振り返って私が大丈夫か確認します。
何回も何回も振り返ってくれます。

ホント、立っている私のひざに両手で抱きついてきた小さなあの頃が、まるで昨日のようです。
でも振り返って私を見つめる息子の顔は、なんだか頼もしさを感じます。

同じ電車に乗って、二駅で息子は乗り換えです。
乗り換え駅に到着してしまいました。
人波に押されるように、息子も降りてゆきました。
ドアを出る瞬間、息子はこっちを向いてなぜかペコリと頭を下げました。
私もペコリと返しました。
親子なのに変なあいさつと思ったけど、息子が人混みの中に消えるまで私は目で追いかけました。
息子の成長が少しうれしかった朝でした。

コメントを残す