歯石除去と嚥下障害

先日、しばらくぶりに歯医者に行ってきました。
前歯の歯石が自然に取れて、歯と歯の間に大きな隙間ができたからです。
歯医者に定期的に行ってメンテナンスをしなければと思ってはいるのですが、面倒でついついサボってしまいます。

嚥下障害者にとって最も恐れることは誤嚥性肺炎です。
食べ物や唾液が気管に入っておきる肺炎ですが、重症化すると命にかかわることもある危険な病気です。
誤嚥性肺炎を防ぐには、誤嚥(誤って食べ物や唾液が気管に入ること)を防ぐことが一番なのですが、誤嚥はどうしてもおきてしまいます。

私のように脳梗塞から嚥下障害になると、食べ物が飲み込めなくなる症状のほかに、気管に食べ物が入らないようにする喉の動きに障害が発生します。
例えば、上体を立てた状態で眠ってしまうと、唾液が気管に流れ込んで激しく「むせる」ことがあります。
本来なら唾液が気管に流れようとすると、喉が上がって喉頭蓋が気管にフタをして唾液が気管に入るのを防ぎます。
この動作は無意識に行われるので、健康な方なら眠っている状態でも唾液が気管に入ることはめったにありません。
私の場合はこの動きが麻痺しているようで、唾液が気管に流れ込むことを体が防ぐことはありません。
防ぐ方法は、上体を立てて眠らないことしかありません。

私の場合、おおよそ月に1回ぐらい誤嚥してしまいます。
誤嚥しないように普段から注意深く生活はしていますが、月に1回ぐらい誤嚥して激しくむせます。

誤嚥性肺炎と密接に関係するのが口の中の衛生状態です。
誤嚥性肺炎は口の中のばい菌が気管に入ることによっておきます(ほかの原因もあるようです)。
そのため、できるかぎり口の中を衛生的に保つことが大切です。
歯石や歯周病は口の中が不衛生になるので、誤嚥した場合に肺炎になる可能性が増えます。

このように嚥下障害と歯のメンテナンスは、とっても深い関係なのは頭で分かってはいたのですが、歯医者に行くことをサボっていました。
(まぁ、昔から歯医者は苦手なのですが……)
そうこうしていると、冒頭のように前歯の歯石がポロッと自然に取れてしまいました。
これは「歯医者に行けと天のお告げ」と思って、思い切って歯医者に行くことにしました。
数回、歯医者に通うことになりましたが、歯石を完全にとってスッキリした状態です。
(前歯の隙間の件は、気にならなければ放っておいて良いとのことでした。)

コメントを残す